秋葉原に住むIT技術者の単なる雑記帳

新成人の諸君へ・2024

今日は成人の日。

 新成人諸君の中には、晴れやかな気持ちで本日を迎えた人も少なくなかろう。大人への階段を上る日として、あるいは、旧友と再会する日として…。

 昨年、私はこのブログ内で、(このブログの読者に新成人がいるのかどうかはともかくとして)新成人向けに説教じみたメッセージを残した。

 今年も、基本的に私から新成人諸君に対して言いたいことは昨年と変わらないが、特に重要な点をかいつまんでおく。

 新成人諸君よ、君たちの周りにも、「存在していないことにされている」人はいないか?

 もし思い当たる節があるならば、なぜその者が諸君の前に姿を見せないのか、少し考えて欲しい。

 自分と異なる境遇に置かれている者について、少しは想像力を働かせてみて欲しい。それが出来るようになって、初めて一人前の人間と呼ぶことが出来よう。

 昨今、街中を歩いていても、他者への想像力が致命的なレベルで欠如している者が散見される。と言うより、むしろそうでない人間のほうが珍しいくらいだ。


 私は10代の頃、今で言うネトウヨ(ネット右翼)だらけの超低民度な全国レベルのド田舎で暗い青春時代を送っており、その関係で、自分の命を守るために成人式への出席を断念せざるを得なかった。

 恐らく、成人式出席を拒否する者たちの中には、少なからず私と同様の境遇に置かれていた者もいるだろう。

 そのような者たちに思いを馳せることが出来ない輩どもに、軽々しく大人を名乗って欲しくはない。実際に私が街中を歩いていても、視界に入る大人の姿をした者たちの大半は本当の意味での大人ではなく「大きなお友達」に過ぎない。

 そもそも自ら政治問題や社会問題に対して少しでも物事を考えるということを捨てているモノが多いからこそ、今の物価高、円安、脆弱化した社会福祉等の害悪を招いている。そのことに、すべての日本人はいい加減に気づくべきだ。元日に発生した能登半島地震にしても、政治がまともであれば政府の初動ももっと早く、死者が増加するペースはもっと緩やかだったはずだ。それどころか、ボランティアの足を引っ張るなど、善意を踏みにじるモノも少なからずいる現状を考えると、なおさら新成人諸君は己らが大人であるという自覚を持って、政治問題や社会問題に取り組む必要がある。

 周りに流されるな。自らの意思を持て。決して、脳味噌をアウトソーシングしてはならない。

 そして、これは日本に住む有権者として最低限のことではあるが、国政選挙や自分たちの住む自治体の公職選挙があるときは、いかなる理由があろうとも棄権はせずに必ず投票すること。私を含む一般人が政治に対して影響力を持てる場面は限られる。その限られた機会を無駄にしてはならない。

 話がそれてしまったが、私もあまり偉そうなことを言える口ではないが、周りに流されて惰性で生きるモノは、「大人」ではなく「大きなお友達」に過ぎない。真に大人になるためには、諸君ひとりひとりが自らの意思を持ち、善悪の判断も他者に委ねず、自分と異なる存在に対しても思いを馳せることを怠らないことだ。

 恐らく、大して苦労もしないまま成人式を迎えた者たちの大半にとって、成人式とはこの絵のようなイメージであろう。

best quality,8k, realistic, masterpiece, RAW photo, 20yo people wearing suits, attending the coming-of-age ceremony in Japan

This image is created by NMKD Stable Diffusion GUI.

 しかし、世の中には、成人式をこの絵のように捉える者も少なからずいる。20歳当時の私がまさにそうだった。それ故に私は成人式に出席出来なかったのだ。

best quality,8k, realistic, masterpiece, RAW photo, 20yo Japanese people in suits, holding weapons (knives, guns, flamethrowers and so on)+ on the street, evil

This image is created by NMKD Stable Diffusion GUI.

 そのような者たちに対する想像力の働かない者たちに、「大人」を名乗る資格はない。

 そして、私のように虐げられる者に少しでも配慮する気があるのであれば、成人式などという稀代の悪習は即時なくすべきなのだ。こんなものは全体主義の醸成と校内カーストの維持以外の効果は無い。つまり、存在そのものが悪だ。コロナが「5類」認定されても一向に沈静化などしないように、成人式を経た者がすべからく大人になれるわけではない。これに限らず、日本で年中行事の形をとった「儀式」は、生きる上では不要なものばかりである。

 新成人諸君が真の意味で「大人」になれる日が来ることを、心から願う。新成人全員が真に大人になれれば、日本の将来も少しは明るくなるだろう。

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