秋葉原に住むIT技術者の単なる雑記帳

今後SNSはどこへ行く?

こんばんは。長らくブログ・SNS依存症をこじらせているテルミナ™です。

 昨日、分散型SNS「Mastodon」のタイムラインを眺めていたところ、気になるトゥートが目に飛び込んできました

 個人的にはFacebookに対しては存在そのものが悪だと思っているため、その親玉が何を言おうと知ったことではないのですが、自分が気になっているのはそのあとに紹介されているこの記事です。

 この記事自体は最近のものではなく、今年の1月に公開されています。

 とりあえず、無料で公開されている部分に一通り目を通してみました。


今後は小さな閉じたコミュニティの時代なのか?

 まずタイトルでつられてしまいましたが、冒頭でこのように述べられています。

ツイッター、というより大きなネットコミュニティは向こう数年で一気に衰退し、代わりに閉じた小さいコミュニティの時代が10年くらい続くだろうという話です。

(中略)

大きなコミュニティは色々な知見や色々な人で出会えるというメリットがありますが、欲しくない情報や出会いたく無い人もやってくるというデメリットもあります。

 過去の自分の経験を振り返ると、必ずしもこの記事の著者氏が考えるような周期には当てはまらないものの、まあ言いたいことは概ねわかります。

 自分が過去にインターネットにどう関わってきたのかを超大雑把に振り返ると、こんな感じでしょうかね。

 …こうして見ると、若干ムラもあるものの、自分はだいたい4年周期で、インターネットでは開かれた使い方と閉じた使い方を入れ替えていることになります。

 ただ、それならば、今年あたりにまた開かれた使い方に切り替えても良さそうなのですが、自分自身、その使い方に切り替わる気配を感じていません。

 なお、先述の通り、自分のインターネットとの関わり方については、必ずしもこの記事の著者氏が考えるような周期には当てはまっていません。匿名掲示板を核としたネット文化が個人的に死ぬほど嫌いだったということが主たる理由ですが、自分の飽きっぽい性格とも無関係ではないでしょう。

Twitterはオワコンなのか?

 今回、関連記事において、ネットコミュニティの状況の変化について言及されています。

1.面白い人達が集まって面白いことを始め
2.普通の人が集まって見物し
3.お金目当ての人が集まって商売をし
4.最後に面白くない人がやってくる
5.その頃には面白い人は飽きたり嫌気がさして次の場所に行き
6.普通の人が減り
7.お金目当ての人がいなくなり
8.最後に面白く無い人がさる

 記事中では、Twitter等は5.の局面に入ったのかも知れないと述べられていますが、自分の肌感覚としては既に6.に入っていると思います。

 ついでに言うと、2.までは2008年までに概ね終わっていて、2009年頃から3.と4.が同時にやってきて(4.は2015年頃まで継続して続き)、2015年あたりから政治系以外の人も含めてだんだんと言いたいことを言いにくい雰囲気が醸成されて5.の局面に入り、5.が現在進行中のまま2019年あたりから6.の局面に入っている、と感じています。

 自分も、2017年4月に分散型SNS「Mastodon」に出会ったことがきっかけではありますが、Twitter利用頻度だけなら2015年頃から徐々に減り始め、2017年に激減しました。その後は、1日1回のブログ投稿告知以外何もツイートしない日も珍しくなくなってきました。

 とは言え、Twitterのフォロー・フォロワーチェックは不定期に続けております。その情報を見ても、ここ数年は「普通の人」がアカウントを消したり凍結されたりすることが多くなっているように思われます。とは言え、Twitterを去った人の中で自分のように「Mastodon」等の分散型SNS(Fediverse)の世界に入った人はごくわずかで、多くの人とは完全に縁が切れています。

 記事中でMastodonやFediverseのことについて一切触れられていないのが気になると言えば気になりますが、Twitterにデメリットやリスクが大きいという点については全く否定する気はありません。

 とは言え、自分は、少なくとも日本語圏では、Twitterがあと数年で終わるとは思っていません。個人的に終わられては困るというのもあるのですが、主に次の理由によります。

 ただ、自分は、ぱっと思い浮かぶだけでもこれだけの理由があっても、今後Twitter利用頻度が劇的に上がることはないと思います。今年に執り行われる衆議院議員選挙の時には、政治的な発言をする機会も増えると思いますが、少なくとも自分が最もTwitterを多用していた2012年頃のように1日100ツイート当たり前だった時代に戻ることはあり得ません。下手に何か言うと、思想信条の異なる者たちによる嫌がらせの心配もしなければなりませんし、アカウントの凍結という不安もつきまといます。

今後、本当にインターネットは閉じたコミュニティの時代になるのか?

 Twitterですら分散化の話が出ているくらいですから、インターネット全体としては、間違いなく閉じたコミュニティの時代になってゆくと思います。

 ただ、記事中ではMastodonを初めとするFediverseのことについては一言も言及されていませんし、また、過去4年間のFediverseの動向を見ても、Fediverseは「閉じたコミュニティ」の主流派にはならないのではと思います。

 自分の観測範囲に限った話になりますが、Fediverse、少なくとも日本語圏では、先述の8段階の局面の話に照らせば、2017年春頃に1.の局面が起き、その後すぐに2.や3.をすっ飛ばしていきなり4.の局面に入ったと感じています。Mastodonでは意図的にお金儲け目当ての人が入って来にくい設計になっているのですが、2.に当てはまるような「普通の人」もあんまり見かけません。

 おそらく、Twitterを離れた「普通の人」は、Fediverseではなく、それこそ記事中で触れられているようにSlackやDiscord等を使うことになると思います。あと、自分は招待状を受け取っておきながら蹴ってしまいましたが、Matrixとかも候補になるかも知れません。

 記事の終盤では次のように書かれています。

今ならSlackやDiscordで閉じたコミュニティを作るのもいいかもしれません。ふわっと集まるのではなく、誰か座長(コミュニティマネージャー)がしっかりいる場の方がいいかなと思っております。

 これそのものはもっともだと思います。そして、それこそFediverseにぴったり当てはまるはずです。しかし日本語圏のFediverseでは、Mastodon等の大手コミュニティの状況から、「座長不在の無法地帯」という印象が「普通の人」の間にできあがってしまったのかも知れません。

 そう言えば、先日、私がMastodonで運営しているリベラル(自由主義者)専用コミュニティ「LIBERA TOKYO」におきまして、参加者の方からこのようなもったいないお言葉を頂戴しました。

Mastodonは拡散力では青い鳥にはかなわないが、その代わりに「確実」.で「堅実」だ。この鯖で垢取得しておいて本当に良かったと思う。

 自分がちゃんと「座長」としての役目を果たせているかと問われると、自信を持ってYESと答えることは出来ません。しかし、

この鯖で垢取得しておいて本当に良かったと思う。

というお言葉を頂戴している以上は、健全なコミュニティの運営に努めてゆきたいと思います。

 そして、健全なコミュニティや、それを運営できる「座長」が多く集まることで、Fediverseに対する悪印象を払拭してゆければと思います。

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