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食材

冷蔵庫を見て、余っていた袋麺をお昼に消費することにした。

袋麺に何を入れるか、頭の中で一つずつ追加していく。
ネギ、納豆を入れたあたりで、これまでの経験から「ごま油、塩、胡椒を入れればもう食べられる状態になる」と分かった瞬間、動作が一気に早くなった。
今の自分がどんな味を求めているのかを具体的に列挙できるくらいには、精神が穏やかだったのだと思う。
自分で体得したことは、自分の行為を肯定的に捉えられるし、「なぜ今それをしているのか」も自然と肯定できる。

ラーメンを食べ終えた。
もちろん美味しいが、しっかり昼食を作っていた過去の自分と比べると、そこまで素晴らしい出来ではない。
やはり味が淡泊だったので、食後に大根サラダを作ることにした。

大根サラダはいつもごま油と塩で食べているが、ラーメンと味が似てしまう。
そこで試しに、まず梅干しと鰹節を入れてみた。
この二つのポテンシャルが凄まじいことに気づく。
あとは梅の足りない部分を補うように醤油を少したらすと、これ以上ないほど美味しくなった。

食器を洗う。
小さい食器の上に大きいものを乱雑に乗せても、最終的には力のつり合いでどこかに落ち着く。
これも体得したことで、モラルや様式美を気にしなければ、食器は乱雑に並んでいても構わない。

さて、主食の後にサラダを食べたわけだが、以前友達とファミレスに行ったとき、ハンバーグを食べた後に腹六分だったので、腹八分にするためにサラダを追加で頼んだことがあった。

その友達はモラルや様式美を重んじるタイプで、「サラダは主食の前に食べろよ」と言って、目をどん引きさせていた。

普通ならその経験を踏まえて、野菜を前菜にし、その後に肉料理を食べるのが良いのだろう。
だが、俺は元々、主食の後に野菜を食べたい人間なのだから、ハンバーグの後に野菜を食べつつ、さらに友達にどん引きされない方法を追加した方が、人生のストレスを減らせるのではないかと思い、代案を考えた。

例えば、肉の後に野菜を食べ、その指摘が入る前にポケットの切符を取り出して机にバンと置けば、友達の興味は「お前、切符で電車乗ってるのか?」と興味が移って、サラダのことは忘れるかもしれない。
しかし、切符を外側に持っているということは「キセルしてるのでは?」という疑念につながり、辻褄が合わなくなる。

この時点で、どうでもいいことを考えている自分に気づき、たまにはまともに、お昼休憩が終わった時間帯に仕事へ戻ることにした。