角砂糖
今日は6時半に目が覚めた。
外を見ると雪が積もっていて、早朝の澄んだ空気の中でその景色が見れたのは幸運だった。
ぼーっと眺めたり、写真を撮ったりしながら、10分ほどベランダに出ていた。
最近は腰痛予防に腹筋のインナーマッスルを鍛える習慣を続けていて、それが自信になっているのか、前より寒さに強くなった気がする。
凍える仕草をせず、少し強気に振る舞って、内心寒く感じてきた辺りで部屋に戻った。
最近は人と会う機会が、いつもより少しだけ増えている。
俺はだいたい15分前には現地に着いてしまう性格なので、待ち時間にコンビニで飲み物を買う。
「冬にしか飲まないからな」と思いながら、冬は決まってほっとレモンを選ぶ。飲むたびに「思ったより甘いな」と毎回感じている。
塀の上に猫がいたので、しばらく眺めて楽しんだ。
そのあと焦点を手前にずらして、猫をぼんやりとした輪郭で見ることで、もう一度楽しむ事ができる。
猫のことだから、表情をはっきり見なくても、きっと想像通りのあの顔をしているのだろう。
冬はみんな厚着をするから、満員電車ではそのぶん夏より乗れる人数が減る気がしているが、実際はどれくらい変わるのだろう。
朝の通勤電車は体感では乗車率200%ほどで、いつも乗れない人が出ている気がするが、電車の本数が季節で変わるという話は聞かない。
ということは、全員が厚着でも乗車数にはそこまで影響がないのだろう。
喫茶店に入ると、角砂糖の入った容器が大体置いてある。
自分はコーヒーも紅茶も基本ブラックだが、角砂糖の容器には店ごとのこだわりが出ていて、つい観察してしまう。
「自分の食卓にも置こうか」と思うものの、使う機会がない。
置き場所を考えて、最初は自分の向かいに置いてみたり、次は中央に置いてみたりするだろうが、ほとんど開けることがないまま埃をかぶり、やがて食器棚の奥にしまわれる未来を想像すると、少し寂しくなった。
喫茶店でゆっくりしていると、向かいの女性が今やっているゲームについて早口で語っていた。
体を使ったり、手を大きく振ったりして説明している様子から、本当に好きなのだとわかる。
腕を大きく振ったとき、その影が一瞬だけ机全体を覆った。
別の席では、40代くらいのおじさんが電話をしていた。
「そうかそうか、元気でやってるか」と言ったあと、「本題はここからだ」と言わんばかりに、
「お前、コンテストに出るって言って、それから出てないだろ」と相手に問いかけていた。
「いや、俺はいいんだけど、先生が『あいつはいつ出るんだ』って詰めてくるからなあ」と言っていて、じゃあこの仲介的なおじさんは一体どういう立場なのだろうと気になった。
家に帰ると、通販で買ったSサイズのニットが届いていた。
普段はMサイズだが、今回はSサイズを着こなすことに挑戦した。
着てみると見事にジャストサイズで、自分の体格にも合っていた。
「賭けに勝ったぞ」と思いつつ、普段の姿勢が悪すぎて、鏡を見ると右肩と左肩の高さが明らかに違い、歪んだボディラインが目立っていた。
この服自体はとても気に入っているので、しばらく着るだろう。
明日からはしばらく姿勢を意識して生活していく。